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組合運営 : 管理会社を選定する時はどんな点に注意すればよいか
投稿者 : kishimoto 投稿日時: 2010-12-31 18:51:45 (2228 ヒット)

 

Q:管理会社を選定する時はどんな点に注意すればよいでしょうか。
 
A:参考として、以下に注意するポイントを10程度挙げてみました。

<あらかじめチェックするポイント>
1)国土交通省への業者登録の有無
    マンション管理を営もうとする者は国土交通省に備えるマンション管理
   業者登録簿に登録を受けなければならない(適正化法第44条)ことになっ
   ています。登録を受けるには管理会社の資産や財産の内容に関する書類
   の提出が必要となるため、一定レベルの振り分けが可能となるのです。
   数千社といわれるマンション管理業者は、平成19年3月末の登録者数が
   約2,700社、そのうち(社)高層住宅管理業協会に登録している業者が約
   450社しかありません。まだまだ未登録業者(もぐりの業者)が多数存在す
   るのが現状です。
2)有資格者の数
   適正化法によって管理会社は受託管理組合のうち30組合に1人以上の
 割合で成年者である専任の「管理業務主任者」を置かなければなりません
 (適正化法第56条)。管理業務主任者とは不動産取引でいう宅建主任者と
 同じようなもので、管理委託契約締結前の重要事項説明や日常管理にお
 ける事務管理報告を行うこととされています。もちろんマンション管理士や
 一級建築士、さらに電気工事や消防設備の技術者など、有資格者数が多
 いほど管理会社のレベルは高くなります。
3)経営安全度
   管理の主体は管理組合としながらも、現実は管理会社がほぼすべての
 業務を代行している現状で、突然に倒産されては組合はたまりません。そ
 こで管理会社の財務内容を確認し、倒産危険度を把握しておくことが重要
 となるのです。上場企業であれば財務諸表(貸借対照表や損益計算書な
 ど)が一般公開されていますので、さらに株価や格付けなどと合わせて経
 営安全度を調べることが可能です。非上場会社の場合、大手デベロッパー
 系やゼネコン系の系列管理会社であれば親会社の内容を調べます。独立
 系や中小では管理委託契約更新の際に管理会社へ決算書を請求して分
 析するといいでしょう。
4)受託管理戸数
  管理戸数の多さと管理レベルが必ずしも比例するとはいえませんが、受
 託数が多いというのはひとつの「実績」であり、スケールメリットの効果もあ
 ります。例えば排水管清掃を例に取れば、管理会社が自社で排水管の掃
 除を行うことは少なく、専門の清掃業者へ再委託するのが一般的です。専
 門業者へ発注する際に再委託数が多いほど戸当たりのコスト(単価)を安く
 することが可能となりますので、管理組合にとってもメリットとなります。ま
 た、管理戸数が多いということは安定的な収入を確保しやすくなりますの
 で、3番目の「経営安全度」とも連動してきます。
5)緊急時の連絡体制
   休日や深夜にトラブルが発生したときに、管理員が常駐しているマンショ
 ンでは管理員室 へ駆け込めば初期対応ができますが、通勤や巡回管理
 ではそうはいきません。そこで、緊急時に管理会社のフロントマンや専門
 部署と即座に連絡がとれる24時間体制が整っているか確認してください。
 (警備会社による機械警備が導入されているマンションもあると思います
 が、こうしたセキュリティサービスは管理会社の管理レベルとは関係ありま
 せん)
6) ISOの取得
   管理会社が提供しているものはマンション管理に関する「サービス」です
 が、サービスの品質を客観的に評価することは容易ではありません。そこ
 で品質マネジメントシステムに関わる国際規格ISO(国際標準化機構)
 9000シリーズ取得の有無が、管理会社の姿勢をみる1つの参考になるでし
 ょう。

<日常業務の中でチェックするポイント>
7)事務管理報告の頻度
   マンション管理業者は、管理事務の報告を、委託を受けた管理組合に管
 理者(理事長など)等が置かれているときは定期に、当該管理者等に対し
 管理業務主任者をして当該管理事務に関する報告をさせなければならな
 い(適正化法第77条)とされていますが、条文では「定期」(=施行規則で
 は、「管理組合の事業年度終了後、遅滞なく」)にすれば良いとしか規定さ
 れていません。事務報告とは具体的に、①管理費や積立金の収納状況、
 ②滞納者の有無と督促状況、③経費の支出の状況、④各種点検報告(エ
 レベーター保守、給排水設備点検、管理員の活動、共用部分の清掃記録
 等) など、管理会社の受託業務を管理組合へ報告することです。実際、管
 理会社のほとんどは毎月報告していますが、「隔月」や「3カ月」の場合は
 改善が必要です。
8)会計の透明性と帳簿の管理・保管
   一言でいえば「お金のフローとストックがガラス張りの状態であるか」とい
 うことです。「フロー」とは管理費を指し、「ストック」とは修繕積立金のこと
 で、ストック&フローが分別管理のもと適時適所に使用されているかどう
 か、がポイントとなります。実務レベルでは管理会社がマンション会計業務
 を代行しています(自主管理を除く)ので、管理組合の請求で会計内容をい
 つでも情報開示できるか?委託業務費の内訳が細かく明示されているか?
 使途不明金はないか?必ず確認してください。マンション会計はその性格
 上、営利を追求する「企業会計」とは異なり公益法人会計」に近いとされて
 いますが、管理組合会計には明快な会計基準が存在しないので、意外と分
 かりづらいのが現状です。
9)周辺サービスへの取り組み
  同業者による競争が激化するなかで、単純に管理組合のサポートをするだけではなく付加価値をつけ、他社と差別化をはかる管理会社が増えています。専有部の緊急対応サービス、理事長への研修会、ハウスクリーニング・リフォーム・引越し業者紹介、受付のコンシェルジュサービス等、様々です。マンション居住者との良好な関係を継続するための「苦肉の策」といえ、今後もその種類は増えて行くと思われます。
10)組合員の立場になって考えているか?
   最後は最も重要なポイントです。管理会社からみて管理組合は“お客様”ですが、どれだけ
組合員の立場になって親身に考えてくれるかで管理会社のレベルには雲泥の差が生じることになります。特に、常日頃から接する機会の多いフロントマンや管理員は重要です。例えば上下階の住戸で騒音に対するトラブルが発生した際に、事務的対応で、「当事者間の問題なので当事者同士で話し合って解決して下さい」ということでは困ります。また、管理事務の報告とともに、不具合等を発見したら、すぐその改善提案もしてくれているか。積極的に人の気持ちを察することができる従業員をどれだけ抱えているかです。

 

 

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